枯れる野菜と腐る野菜

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野菜は腐る。

これは常識ではありますが、事実でしょうか。

自然の野山を見渡せば、腐っている場所はまずありません。野山の植物は枯れてゆく。同じ植物でも冷蔵庫の奥に捨て置かれた野菜は腐っていく。この違いはなんでしょうか。

肥料を与えずに育てた自然栽培の野菜は、腐らずに枯れていくという話はすでにご存知かもしれませんね。

確かに、自然栽培のものは腐らない傾向があります。しかしながらすべてが腐らないかというえばそうではありません。

化学・有機を問わず、過去に大量の肥料を投入していきた場であれば、自然栽培にしたからといってすぐに腐らない作物ができるわけではありません。自然栽培に取り組んで年数の浅いものは腐敗するものも少なくないのです。逆に、肥料を使う栽培でも、肥料の量と質を見極めて上手に用いて栽培されたものであれば腐らないものもあ ります。腐らない野菜はどうなるのか。枯れていくのです。自然栽培のものでも他の栽培のものでも自然のバラ ンスが保たれているものであれば枯れていくのです。あるいは、ビンに詰めるなど特定の条件のもとであれば「 発酵」していくのです。

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腐敗と発酵、または枯れてゆくことの違いはなんでしょうか。腐敗も発酵も同じ現象だという方もいらっしゃい ます。しかし、私たちの五感は、腐敗と発酵はまったく別の現象だと認識しています。「食すべきものか否か」 という大変重要な違いです。

自然栽培の年数の浅い、腐敗してしまうかもしれないものはたとえ無肥料でも自然栽培とは呼べないか。ここは 意見が分かれるところですが、私たちは取り組みが始まったその年、つまり1年目から自然栽培として扱ってい ます。なぜならば、腐敗に向かうか発酵に向かうか見極めることは人間にはできないからです。また、同じ生産 者、同じ圃場でも作柄はことなるため画一したルールは作れないという理由もあります。それゆえに、販売する 際は、「自然栽培歴何年」といった表記をし、判断を消費者のみなさまに委ねています。

お客様の中には自然栽培歴の長いものを要望される方も多くいらっしゃいます。化学物質過敏症の方の中には、 自然栽培歴10年以上のものしか口にできないという方もいらっしゃいます。こうしたご事情のある方には優先 的にお届けしたいと思っています。

一方で、スタッフは自然栽培歴の浅い生産者のもの、とりわけ1年目のもの を選択することが多いです。生産者を支え自然栽培を普及するためです。1年目がなければ当然2年目を迎える ことはできません。今は自然栽培歴10年以上の生産者も数人いらっしゃいますが、皆スタート時は一年生です 。大事な時です。

お互いを思い、自然栽培を思い、時には厳しい要求や激しい議論もありますが、生産・消費・ 流通が三位一体となって取り組まなければ自然栽培を広めることはできません。みなさんもぜひ自然栽培に取り 組みはじめた若き生産者を応援してあげてくださいね。

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